クラシックギターの演奏に必須である弦は一般的には弦メーカーが製造販売しています。しかしながら、一部のクラシックギター製作家(メーカー)が自分で弦を販売しているケースがあります。そんな製作家自ら販売している弦を紹介します。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています:
ホセ・ラミレス
おそらく世界中で一番知られているクラシックギターメーカーであるホセ・ラミレスは自社でクラシックギター弦を販売しています。
ラインナップは4種類です。
テンション | 3弦の材質 | コーティング | |
JRM | ミディアム | ナイロン | 〇 |
JRH | ハード | ナイロン | 〇 |
JRCM | ミディアム | カーボン | 〇 |
JRCH | ハード | カーボン | 〇 |
つまり、テンションがミディアムかハードかの2種類、3弦の材質がナイロンかカーボンの家の2種類で合計4種類です。
いずれも低音弦がコーティングされており、長寿命が期待できます。
JRCMを買ってみたので、また後程レビューしたいと思います。
追記:レビューしました。
ベルナベ
高級クラシックギターを数多く制作しているベルナベもオリジナルのクラシックギター弦を販売しています。
ミディアムハイテンション一種類だけですが、なかなかの高級弦です。
ただし、寿命が長いようなので、一概にコストパフォーマンスが悪いとは言えないかもしれません。実際に購入したので試してみたいと思います。
高音弦はカーボン弦です。
レビューはこちら:
ハウザー
日本ではあまり知られていませんが、ヘルマン・ハウザーもオリジナルブランドの弦を販売しています。
ハイ、ミディアム、ローの3種類がラインナップされているようです。
残念ながら日本では販売されていないようですし、Strings by Mailでも手に入りません。
価格はこちらのサイトでは32ドルとなっているので、まあまあ高級弦です。
(追記):クロサワ楽器で取り扱いが始まりました。
(追記):実際に張ってレビューしました。
ペペ・ロメロ
ペペ・ロメロの息子であるペペ・ロメロJrはギター製作家なのですが、ペペ・ロメロブランドの弦を販売しています。
ギターメーカーにしては種類が豊富で、研磨弦やカーボン弦、ヴィンテージ/フラメンコ用など、さまざまな弦を取り扱っています。
ただ、日本では売っているところを見たことがありません。ペペ・ロメロJrの楽器自体あまり見たことがないですしね。
実際試してみました。
ヤマハ
日本のメーカーではヤマハが弦を製造、販売しています。
ラインナップは高級なグランドコンサートストリング(S-10)と普及版のNS110の2種類です。
グランドコンサートのほうは使ったことがありますが、なかなかいい弦でした。
松岡(MATSUOKA)
量産ギターの松岡もオリジナルのクラシックギター弦を販売しています。
ギターと同じく、弦もリーズナブルで買いやすいのがうれしいですね。バリエーションはテンションがミディアムのものとハイのものの2種類です。
番外編:河野ギター製作所
オリジナルの弦を販売しているわけではありませんが、河野ブランドと桜井ブランドで有名な高のギター製作所は明確に推奨弦を打ち出しています。
河野・桜井ギターには次の弦が適当です。
サバレス・クリエーションカンティーガ セット 赤510MRまたは青510MJ
サバレス・ニュークリスタルカンティーガ・ノーマルテンションセット
オーガスチン青(低音)、オーガスチン・リーガル(高音)。
http://www.kohno-guitar.org/advice/index.html
定評のある弦ばかりなので、はずれはないです。
そのメーカーのギターを持っている人もそうでない人も
クラシックギターにとって弦の選択は、音を決める重要な要素です。
クラシックギターメーカー自らが販売していたり、推奨していたりする弦は、その弦をもとに音作りをされているでしょうから、ぜひとも試したい弦といえるかと思います。
また、たとえ持っていなくても、音の傾向としてそのメーカーの弦が好きということであれば試してみる価値があるかと思います。
ギターブランドを冠した弦は品質もいいはず。ぜひ試してみてください。